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糖尿病の主な合併症の症状まとめ ~急性合併症と三大合併症~

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糖尿病の合併症はしびれや麻痺症状から、腎臓の機能低下、目の症状に至るまで多彩で幅広く、体に深刻な悪影響を与えます。最悪、失明や手足の切断などを余儀なくされる場合もありますので、その予防などには知識が必要です。

ここでは糖尿病の合併症の所見をまとめて記載しています。

どちらかというと一般の方向けというよりは、医療従事者向けの內容です。わからないことはツイッターで質問していただくか、ググってください。

 

糖尿病の急性合併症(未治療の糖尿病やその経過中に発症)

①糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)

糖尿病の代謝状態が最も悪化した状態であり、糖尿病性昏睡の代表。

Ⅰ型に多く、350mg/dl以上の高血糖、ケトアシドーシス、電解質喪失を伴う脱水が特徴である。

食事療法の不履行、重症感染症、下痢、嘔吐、妊娠などが誘引

口渇、多飲、多尿、悪心を訴える。

昏睡に至れば、頻脈、血圧低下、呼吸促迫を呈す。

②高浸透圧性高血糖性非ケトン性昏睡

・糖尿病性昏睡の10~20%を占める。
・Ⅱ型患者、高齢者に多い。
・意識障害は血漿浸透圧と平行
・高血糖、高ナトリウム血症、高度の脱水、ケトアシドーシスの欠如を特徴とする。

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③乳酸アシドーシス

ピルビン酸の利用低下により、尿酸が蓄積したアシドーシス。

循環障害を合併した場合や経口血糖降下剤使用時に問題となる。

アシドーシスの出現は急速

死亡率は50%と高い

④低血糖

糖尿病治療中に生じ、頻度が高い合併症
・一般に血糖値が50mg/dl未満の状態が「低血糖」定義されている。

糖尿病の低血糖症状は、空腹感、いらいら、動機、冷や汗、手の震え、眠気、意識低下の後、昏睡にいたる。

インスリン治療、経口血糖硬化剤、不適当な食事、急激な運動、長時間の運動で生じやすい。

運動療法施行時にも低血糖に注意が必要

低血糖が認められたときは、できるだけ早く甘味飲料(150~200cc)や砂糖(グラニュー糖や角砂糖 20g)を摂り、15分程度安静にするべき。

 

糖尿病の慢性合併症(三大合併症=トリオパチ-)


①糖尿病性網膜症

最も頻度が高く、失明の危険性がある眼科的合併症であるので有名ですね。

糖尿病性細小血管症のひとつとされている。細小血管症とは、毛細血管やそれに近い小血管に障害が起こる病態をいう。

持続的な高血糖により、代謝異常を介した複雑なホルモンや生化学的な変化により発症する。

2つの病態が網膜細小血管のバリア機能の破壊と血流状態をもたらす

 

(1)血管壁を構成する細胞の壊死・脱落と基底膜の肥厚という血管壁自体の異常

(2)血管粘調亢進、赤血球変形能の低下、血小板凝固能の亢進などの血液性状の変化



糖尿病性の網膜症について3段階で病期を示す


第1期:単純網膜症

毛細血管瘤、点状・斑状出血、網膜浮腫、硬性白斑などがみられる時期は失明の危機につながることはなく、視力も良好に保たれている。


第2期:前増殖網膜症:増網膜症の前段階。

正常ではみられなかった新生血管が発生する基盤ができているため、危険が差し迫った段階。

網膜には、虚血に陥った部分に軟性白斑や蒼白化がみられる。
*軟性白斑:眼底にみられる白色また灰白色混濁。網膜神経線維層における小血管閉鎖が考えられている。

第3期:増殖網膜症:

新生血管が発生して硝子体出血を起こし、増殖組織が形成され網膜剥離に陥った 過程をいう。黄斑浮腫がないかぎり視力は正常に保たれる。
患者の自覚症状を欠くことがある。 網膜剥離では、視野欠損が生じる。

悪化させる危険因子として、Ⅱ型での高血圧症の関与があげられる。


②糖尿病性腎症

生命予後にかかわる合併症

本態は最小血管障害といわれ、糖タンパクの沈殿により腎の動脈系血管が侵され、びまん性または結節性に糸球体硬化症が認められる。

発症には高血圧の存在が必須条件(遺伝的素因や環境因子も関与)
*高血圧管理は、目標130/85mmHg未満
1g/日以上の蛋白尿を示す腎症は125/75mmHg

 

糖過剰状態が腎症の引き金となる。
→メサンギウム細胞に過剰な糖が流入することに始まる。

腎疾患に対する蛋白摂取量は、成人が最低限必要とする0.8g/Kg/日が妥当といわれている。

③糖尿病性神経症

糖尿病性三大合併症のトリオパチーの中でも最も合併頻度が高い。全糖尿病患者の40%前後と考えられる。

患者が最も早く気がつく合併症。

原因として、神経細胞やシュワン細胞内の代謝異常、最小血管症その他の血管障害、神経組織内外の体液性環境など、高血糖状態が神経組織にもたらす種種の因子が関与しているとされている。

 

成因
(1)代謝性:ポリオール経路の活性亢進とグリコーゲンの亢進
(2)血管性:神経内膜内の微小循環障害にある、神経組織の酸素、栄養供給不足
(3)神経栄養性:神経成長因子が関与していると考えられているが、まだ不明である。
(4)その他:免疫性、環境性、遺伝性
危険因子として、血栓脂質、喫煙、肥満、高血圧が注目されている。

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