高次脳機能障害のリハビリ方法と症状診断 失行と失認2つを中心にわかりやすく解説します - +医療従事者と患者の広場+ ~看護師や作業/理学療法士etcの国家試験/解答速報、病気/怪我の治し方まで+

高次脳機能障害のリハビリ方法と症状診断 失行と失認2つを中心にわかりやすく解説します

スポンサードリンク

最新の求人情報が30秒の簡単登録で無料で見られます。

今回は高次脳機能障害をおおまかに失行タイプ失認タイプの2つに分けてご説明します。それぞれのリハビリ・アプローチ方法は下の関連記事からご覧ください。

 

高次脳機能障害のおすすめの本を熟読しても、理学療法士(PT)作業療法士(OT)だけでなく、家族さんなどの一般の方は判別は困難です。

もちろん、失行と失認だけで高次脳機能障害を語れるわけではありませんが、著名な医師でもリハビリ職種の皆さんでも厳密に分けられている人は皆無でしょう。それほど複雑なのでご家族さんが理解できるはずがありません。 

ここに書かれていることは一般的な解釈、古典的な医学書に書かれていることとと若干異なりますのでご自身でご判断をお願いします。



高次脳機能障害の治療法やアプローチは、未だ原因不明の部分が多いので、本で読んでも何だかよくわからない事がかかれていますし、書籍によっては原因や中枢もバラバラ、そして症状も怪しいな・・・ていう軽度のものまであります。。

その高次脳機能障害の症状は多彩を極め、様々な種類の高次脳機能障害が混在しているので、その診断は困難を極めます。

半側空間無視や観念運動失行・観念失行を代表として、構成失行や発動性低下などなど多彩です。

軽度の場合でも理学療法士や作業療法士などの専門職でも判断が難しい場合も多くあります。専門医以外の医師は判断が難しいでしょう。

スポンサードリンク

高次脳機能障害の判別の難しさ

脳梗塞を起こして高次脳機能に問題が起こったとしても、これ別の問題として、認知症などで認知機能に問題が起こっている場合や表出機能が障害されていて所持や発語などのコミュニケーションが困難な場合は、厳格な評価はできません。

 

例えばこうです

  • IQ(知能指数)が著しく低い、教育を受けていない方に計算課題を行って点数が低い・課題ができなくても高次脳機能障害とはいえない
  • 視覚失認の方にプリントを見せても認識できないので、認知症のHDS-Rの課題や構成障害の検査は無効になる
  • 開眼失行や歩行失行などの運動開始困難があっても、麻痺があって判断できない
  • 地誌的見当識障害があっても認知症があって判断できない

 


実際、高次脳機能障害についてのたくさんの評価方法がありますが、そんなものできちんと評価ができる障害であれば、検査をしなくても判断できるレベルの重症度です。高次脳機能障害の判断は患者さんの動作や発言になります。

私が目安にしている失行と失認などの評価方法目安は、
ベッド上動作のレベルと立ち上がり・立位や歩行動作とのレベルの差、です!!

つまり、ベッドでの寝返りなどのレベルから、立位・歩行能力の目安を思い浮かべます。

そして、その目安と実際の立位・歩行などに大きな違いが見られたら高次脳障害を疑います。

すべての障害は動作から判断する。

これができるのは理学療法士(PT)、作業療法士(OT)だけです。絶対にできるようにならなければならない評価技術です。


失行タイプの機能障害

1.主として右麻痺:左麻痺の場合もある
2.感覚障害
3.観念運動失行(両側性、片側性)
4.身体失認(主として麻痺側):軽度or伴わない場合もある

3.観念運動失行の評価方法の補足

評価意識下と無意識下の動きの差を評価する。(麻痺が重度の場合は判断困難)

両側性は麻痺が重度である場合が多く、坐位は不安定で寝返りなどは困難となる。

重度の麻痺があるからではなく、傾きなどを認知できるが観念運動失行なので修正できない。
片側性は歩行以外は比較的安定。

4.身体失認(主として麻痺側)

軽度の場合もあり、又は身体失認を伴うとは限らない。が多い。


失行タイプの高次脳機能障害の特徴

・動作が慎重で怖がる。
・動作開始が難しい傾向で、足や身体がすくむ感じ。
・歩行時の患側下肢の遊脚期に問題が多い
・方向転換が難しく、すくみ足となる。
・健側上下肢を使用して、車椅子操作が出来ない

病棟や居室、リハビリ中で上記の動作を確認してみましょう。

自分が評価した身体レベルから「これくらいできるだろう」と想像して、実際にやってもらった動きと大きく違いがあれば、高次脳を疑うべきです。

特にパーキンソン病の診断がついていないので、パーキンソニズム用の症状が出た場合に少し似ていたりするので、脳血管性のパーキンソニズムと判断してしまいがちですが、それとは別物です。

 

物や危ないこと自体を失認の方は認識できないので、危険行為を犯す可能性が高くなりますが、失行タイプは逆に慎重になり怖がります。

 

失認タイプの機能障害

1.主として左麻痺
2.感覚障害
3.観念運動失行:主として麻痺側にでる
4.身体失認:両側性、片側性
------------------------------------------------------------

失認タイプ全般に言えることは半側身体失認要素が強い。

4.身体失認の補足

片側性失認のADLは安定するが、両側性は安定しない。
失行タイプとの大きな違いは、身体の傾きを認知できない。
感覚も認知できない為、口頭指示や視覚を利用しても傾斜を修正できない。

症側性失認は、病態失認を伴うことが多い。


失認タイプの特徴

・口頭指示を無視する。
・坐位・立位・歩行ににおいて患側に傾く/倒れる。
・動作開始はスムーズであるが、徐々に乱れ安全性の配慮に欠ける場合が多い。
・患側下肢の遊脚期が一定でない。
・立脚期に患側の膝折れを起こす。


参考文献: 「リハビリテーション 医学全書(7)/著者 大井 淑雄、博田節夫」

その他、勉強会資料や私の評価・考察などにてまとめました。
失行と失認のリハビリ(対処・対応・治療)プッシャー症候群のリハビリテーションも合わせてご覧下さい。

スポンサードリンク

スポンサードリンク
関連記事一覧
コメント
非公開コメント


にほんブログ村 病気ブログ リハビリテーションへブログ王へ

トラックバック
当サイトのテキスト・画像等すべての転載転用、商用販売を固く禁じます 
Copyright © +医療従事者と患者の広場+ ~看護師や作業/理学療法士etcの国家試験/解答速報、病気/怪我の治し方まで+ All Rights Reserved.
当ブログの広告・免責事項について Creative Commons License
This work is licensed under a Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 Unported License