変形性膝関節症の高位脛骨骨切り術の詳細とクリニカルパス - +医療従事者と患者の広場+ ~看護師や作業/理学療法士etcの国家試験/解答速報、病気/怪我の治し方まで+

変形性膝関節症の高位脛骨骨切り術の詳細とクリニカルパス


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【変形性膝関節症の高位脛骨骨切り術】
症例の最も多い内側型の関節症によく用いられており、優れた効果が認められている

●注意
①関節動揺性(内側靭帯の弛緩がある例に外反骨切りを行うと、術後外側コンパートメントに異常な剪断力が生じることになる

②活動性の低い高齢者(人工関節に比べて術後療法の負担が大きく期間も長いため)
・矯正角度:術後立位正面の状態で、FTAが168~170°、Mikulicz線が膝の中心から外側コンパートメントへ1/3~1/2の部分を通るように矯正されたものの除痛効果が最も優れている。一般には片脚立位の長下肢X線像から矯正角が作図計測されているが、臥位のX線像を用いた方がより正確に術後立位の下肢alignmentを予測できる。

●術式
楔状骨切り後ステープルやブレードプレートで固定する方法と、ドーム状骨切り後創外固定を用いる方法があるが、両者に一長一短があるため術者の好みによって選択されている。ある医師の経験では楔状骨切り術の方の手技が簡単で合併症も少ないとしている。
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一方、内反の矯正と同時に下腿の捻じれや膝蓋骨の位置を矯正する術式が報告されている。いずれの術式においても、変性した内側コンパートメントにかかる荷重を減少させることが主な目的であることには変わりない。関節症の病態を考えると、術後早期に関節可動域訓練を行える術式が望ましい。

●成  績
術後の合併症としては、切骨部の偽関節、腓骨神経麻痺、コンパートメント症候群、感染、不正確な矯正などがあるが、多くは手術手技の改善により回避できる

●高位脛骨骨切り術のクリニカルパス(Maouet法など、創外固定器使用)
術後肢位 膝30°でギプス副子固定、ソフト・ブラウン架台上
1日:大腿四頭筋の等尺性運動を開始
5日:ギプス副子固定除去。足・膝関節の自動介助運動開始
6日:架台除去。端坐位開始。車椅子は膝伸展装具着用で下腿伸展位で許可
2~3週:両松葉杖で部分荷重(体重の1/4開始)
     X線撮影し創外固定が緩んでいれば締め直し、矯正位の確認
     以後2週毎にX線撮影し、矯正位を確認する
5週:片松葉杖歩行(体重の3/4)
6週:全荷重歩行
8週:創外固定器除去、X線撮影
    膝伸展位装具着用で歩行開始

*8週で創外固定を抜去してX線撮影の結果、骨癒合が不足であれば、膝伸展位でギプス固定(大腿から足まで)をさらに4週行う


術後約6ヶ月は膝周辺の不定愁訴が続くが、次第に痛みがとれ歩行能力も増加する。また、外側円板状メカニクスを有した症例の予後は良好であるが、膝の可動域は術前とあまり変わらないので、正座を期待する患者に説明を要する。

人工関節という手術については『変形性膝関節症の手術 ~人工関節置換術(TKR)の術前後~』をご覧下さい。

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