観念失行の定義と評価/リハビリテーション(対応/対処・アプローチ) - +医療従事者と患者の広場+ ~看護師や作業/理学療法士etcの国家試験/解答速報、病気/怪我の治し方まで+

観念失行の定義と評価/リハビリテーション(対応/対処・アプローチ)


スポンサードリンク
★是非、ご覧下さい★ +++高次脳機能障害の一覧(もくじ)+++

観念失行(ideational apraxia)の定義

使用物が何である かが分かっており、運動機能に著しい障害がないにも関わらず、日常使用している対象物(道具・物品)の使用や操作ができない、又は系列的動作が完遂できないものをいう。


観念失行の障害病巣

優位半球(左) 頭頂葉

観念運動失行の評価テスト

道具の命名、使用法を聞き確認する。
次に「~するものはどれか?」等と問うが、失語症を伴っている場合も多いので注意が必要。

例)茶筒から茶を取り出して急須に入れ → ポットの湯をそそぎ → 湯のみについで飲む単純な動作は可能。その他、金槌やハサミやライターの使用などを行う。
   ↓
(続けて観念運動失行の評価を行うことが望ましい)

失行の検査と評価方法(順序など)

行為の種類と遂行条件
・抽象的行為:口頭指示 → 模倣
・道具の使用:口頭命令での身振り → 模倣 → 実際に使用する
・複数の物品の系列的操作:複数の物品を操作し、口頭で与えられた目的を達成
・無意味動作:模倣(または口頭指示)
スポンサードリンク

観念失行の臨床的な問題点とリハビリテーション(対応/対処・アプローチ)

臨床的には観念失行を含めて、高次脳機能障害は単体で出現することはほとんどないという事と個々の高次脳機能障害の区別はほぼ困難と思います。

ですので、理学療法・作業療法の場合、観念失行とか観念運動失行のアプローチ、という風に分ける必要はないと思います。失行か、失認か、構成障害かっていう風な分け方で問題ないと思います。

臨床的には失行は急性期で消失する場合が多いですが、慢性期にまで残存した失行症は永続的で社会生活・日常生活の大きな障害となる場合が多いと思います。

急性期病院の脳血管障害では、リハビリ室(理学療法室や作業療法室)や病棟の部屋では使うべき物があらかじめ準備されており、複雑な系列的動作を求められているとはいい難い環境なので、病院では障害自体が評価しにくいということも念頭に置く必要があるでしょう。 つまり、『自宅に帰っても円滑な生活動作が出来るとは限らない』、と言うことです。

失行のリハビリは、右利き右麻痺の脳梗塞の場合、健側である左上肢、つまり失行が存在する左側で訓練を行う状況が多いこともエクササイズ・アプローチが困難な理由のひとつです。訓練した動作自体に改善が見られても、自宅等に帰ったりいつもと違う物を使うなどを行った場合は効果がない、薄い傾向にあります。

効果維持には行為自体を自発的に行うことが重要であるとされ、物品を対象とした動作、対象としない有意味/無意味動作を網羅すると有効という報告もあります。


失行のアプローチ手順

①言語又は身振りで指示を充分に理解させる
②動作を真似してもらう(模倣が容易な場合が多い為)
③出来ない場合は持ち方、上肢の位置、動作方向、順序を分解して
 口頭指示、模倣、介助により段階的に進める。
④誤反応は、セラピストが患者さんの真似をしたり鏡でフィードバックする
⑤効果をADLの自然な場面で評価する

更にちょっと特殊な失行のリハビリの流れは以前の記事を参考にしてください。

スポンサードリンク

コメント
非公開コメント


にほんブログ村 病気ブログ リハビリテーションへブログ王へ

トラックバック
当サイトのテキスト・画像等すべての転載転用、商用販売を固く禁じます 
Copyright © +医療従事者と患者の広場+ ~看護師や作業/理学療法士etcの国家試験/解答速報、病気/怪我の治し方まで+ All Rights Reserved.
当ブログの広告・免責事項について Creative Commons License
This work is licensed under a Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 Unported License