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②半側空間無視(失認)の評価方法と具体的なリハビリテーション

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★是非、ご覧下さい★ +++高次脳機能障害の一覧(もくじ)+++
前回の続きです!OTPTの治療方法について!

半側空間無視の評価テスト


半側空間無視の前にやっておくべき検査

①改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)またはMini-Mental state Examination(MMSE)
②視野検査

半側無視の検査の問題点としては検査方法が多彩で、採点基準や正常値が不明確であること。
軽症例では模写、文字・線分抹消などが無視を検出しやすく、程度に関係なく線分抹消による検出率は低いという文献がある。
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①半側空間無視(失認)の原因・症状とリハビリ職の評価すべきポイントの続きになります。

前回は半側空間無視の定義や症状を中心に、日常生活のこんな細かな所を読み取る評価などについて書きました。

今回はそのテストについて、もっと詳しく書いていきます。
その他の高次脳機能障害については、↓以下の記事にまとめていますので参考にしてください。

高次脳機能障害の一覧(もくじ)

 

半側空間無視で行う評価・テスト


半側空間無視の前にやっておくべき検査

  1. 改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)またはMini-Mental state Examination(MMSE) 等の認知症の検査
  2. 視野検査

     

半側空間無視の検査の問題点としては、その他の高次脳機能障害が混在して、症状がわかりにくいということだけでなく、それに伴い検査方法が多彩で、採点基準や正常値が不明確であることがあげられます。

軽症例では模写、文字・線分抹消などが無視を検出しやすく、程度に関係なく線分抹消による検出率は低いという文献があります。

 

半側空間無視だけでなく、その他の高次脳機能障害の各検査(もちろん、整形外科的検査もですが)、検査中の頭や眼球の動きも評価の対象とするのが望ましいです。

半側空間無視の検査

①急性期や重症例では指を5本だして、何本か問う形式をとられることが多い。

末梢課題
線分、文字、マークなどが印刷された用紙を呈示し、印を付けさせるという課題であるAlbert Test、Star Cancellation Test、Weintraub Tes、BIT行動性無視検査などが用いられる。

線分二等分課題
用紙の中央水平に描かれた20cmの直線の中央に印をつける課題である中央より右に10 mm以上偏位する場合を陽性とする。

図形模写
図形の左側を書き落とすが、全体の左側だけでなく、個々の対象の相対的な左側を見落とすことがあり、これを入れ子現象という。

自発描画
手本を示さずに、指示したものを書く課題で、顔の正面像や時計など比較的左右対称的な課題とし、左右の違いを検討する。

視覚的消去
患者の前方に検者の左右の指を1本ずつ提示した状態で、指をランダムに動かし、「どちらの指が動いたか」を尋ねる課題である。

指を1本および2本同時に動かした場合に、正答出来ないと陽性である.軽症例の場合は2本同時に動かすことで陽性反応が出ることがある

左同名半盲を合併している場合があるため、あらかじめ視野検査を行い、残存視野内に提示する必要がある

2点発見
用紙の中央から左右水平に10cmずつ離れた所にある点を発見し、その2点を線で結ぶ課題である

 

半側空間無視の日常生活動作上の評価の仕方

上記の検査は騎上の検査で、患者さん本人に意識させてテストをしているので、症状が出にくくくなっています。

もっと細かく、臨床的な意味を持って評価しなければならない場合は、病室の様子やリハビリ室への移動時に評価する必要があります。つまり、無意識で生活している場面で評価するということです。

食事動作を見ていて、食べ物をお皿の半分を残すとかが教科書的には多く載っていますが、そのような所見をみることはほぼありません。あったとしても、せいぜい麻痺の少ない急性期の脳梗塞患者さんでしょう。

 

壁にぶつかるといったことは比較的多く(といっても少ないですが)、一つの指標となります。姿勢観察でも左側を向かないことのほか、起き上がり動作での麻痺のわりに左側臥位や左の体感の回旋を行わない等の状態が確認できます。

 

ここでポイントとなるのは、上記でも説明しましたが、麻痺が軽度であっても身体や空間を認識できなくて動作が行えないということなので、「この麻痺レベルならこれくらいはできるだろう」という予測を立てたうえで、動作を見ると差に気が付くことができます

ただし、その他の高次脳機能障害の症状も加味しなければならないので、難易度は高いです。

臨床的な半側空間無視のリハビリテーション方法と問題点

半側空間無視の治療というか対処方法・対応の仕方の基本的には、声掛けや自主的な可動訓練など、全ては無視側(左)からアプローチします

その理由は、認識できない状態を認識できるようにさせる必要があるからです。

 

しかし!

重症例では非無視側(右)からアプローチしなければなりません。

それはなぜかというと、右から対処するのは、本人にとっては左側は存在し得ない空間であるため、過剰に驚かせたりという結果を招くからです。

 

しかし!Pt.2!

体幹を左回旋した時の反応時間が短くなり有効、という文献もあったので頭を左に向けるようにすると言うよりも、身体を左に回旋させてのアプローチ方法がいいのかもしれない。



また、右手で左下肢を触る、右から左へと進める作業療法などが一般的な対処方法。(実際、成果はどうですか?)

こちらも半側空間無視の治療理論としては上記と同様です。

 

見落としを指摘する必要があるが、「見落としていますよ」等ではなく、再度「見直してください、見落としはありませんか?」等のような、本人に気が付ける言い方が望ましいです。過渡の指摘は訓練意欲低下や怒らせたり泣かせたり、、という結果を招きます。ました。。


半側空間無視の歩行訓練の方法

通常は、脳梗塞では『杖(右手)→患側(左)下肢→健側(右)下肢』の歩行指導をするが、左を認識させる為に『患側(左)下肢→健側(右)下肢→杖(右手)』と指導する

これ、けっこう知られていないですね。

 

それは、通常立位になった状態は、すでに杖を前に出した状態であるので、更に前に杖を出す必要はないという考えだからです。

 

半側空間無視の重症例では左側への方向性の注意だけでなく、全般的注意あるいは覚醒水準も低下し、また重篤な運動麻痺を伴っている場合が多いため、座位訓練を施行しても反応が低く、効果が期待出来ないため、早期より他動的歩行訓練が効果的とされています。が、あまり効果を実感したことはありません。

 

これは重度麻痺の場合だと、長下肢装具を使用して麻痺側下肢を他動的に振り出し、介助歩行を行う方法を行う。 ⇒ 座位による刺激よりも、歩行という全身を使用した運動の方が有効である。

 

歩行訓練は平行棒内から開始するが、非麻痺側下肢の支持性が比較的良好な場合には、出来るだけ早く杖歩行へと変更し、視覚的な刺激量および運動量を増加させていく。

右向き傾向が強い例では、右側の平行棒や右手に持った杖に過注意となることがあるので、肋木を使用して正面前方を持たせた立位訓練や、杖を前方に付くか、あるいは杖を持たせずに歩行するなどの考慮が必要となる。

 

床に書いてある線を利用し、最初はその線を右足で踏むように歩行させ、徐々にその位置を左側へ変更させていく.歩行が監視レベルになれば、3m程度の間隔をおいて並べた椅子の間をスラローム様に歩行させ、左側への注意を促していく。

 

以上になりますが、知らないことが多かったのではないでしょうか?

参考になれば幸いです。

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