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肺の病気のリハビリ② 歩行・日常生活動作訓練


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【呼吸器系疾患のADL訓練】

●ベッド上の坐位訓練から歩行までの訓練
人工呼吸管理下の患者の体位変換や移動は,各種のモニターラインおよびカテーテルのために1人のセラピストでは困難である。2人以上のペアを組んで行うことが望ましい。

坐位の姿勢をとらせるときは,初めは5分程度から初め,1~2週間で30分を目標にする。

30分以上の坐位が可能になれば,人工呼吸器を装着したままで車椅子の院内散歩を行い、社会復帰の動機付けに繋げる。      
また、20~30分の坐位保持が可能になれば,ベッドサイドで起立訓練を始める。初回は2~3分で始め,10分以上になったらベッドサイドの歩行を始める。 慢性呼吸不全患者のADLの問題は入浴動作,更衣動作であり、いずれも動作の困難性からくるものではなく,息切れによって障害される。

したがって慢性呼吸不全患者のADL訓練は,息切れを起こさないようにする動作方法を指導することが重要である。
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【肺疾患のADLの目的】
①動作と呼吸パターンを協調させ,息切れをコントロールできる動作法を身につける。
②息切れを計画的に経験させ呼吸困難感に慣れさせる。
③効率の良い動作法を身につける。
④患者の自信,意欲を引き出す。

【肺疾患のリハビリの方法】
①動作中は腹式呼吸とロすぼめ呼吸を行う。
②呼気で動作をする。(たとえば,椅子から立ち上がるときは呼気で,また坐る時も呼気で動作をする。) ③ゆっくりと動作をする。
④可能な限り手に物を持たない。
⑤ADLの道具を工夫する。(洗濯物を干すときは。肩の高さより低い物干しでなど)
⑥患者にできるADLとできないADLを把握させ,できないADLの介助法を指導する。

呼吸器理学療法の効果
(1)単位時間当たりの仕事量を減らせる。
(2)息切れの徴候や患者自身の限界を知り,ADLに生かすことができる。
(3)実際の生活場面で息切れをコントロールすることが可能となる。
(4)ADLが拡大する。

指導の内容として例を挙げると・・・

●入浴動作のADL訓練
入浴を楽しみにしている高齢者は非常に多く,慢性呼吸不全患者も例外ではない。

しかし,入浴は呼吸困難を伴うために自立できない患者が多く,工夫が必要である。

・酸素投与中の患者は,動作時の酸素流量で吸入しPa02を維持する。
・入浴温度は,34度~36度のやや低めがよい。
・気温の低い冬季では,洗い場にお湯を流す,予め風呂の蓋を取るなどして浴室温度を高めておく。
・入浴は半身浴(乳頭と臍の間)で胸郭をお湯で圧迫しない。
・体を洗う時は,前屈みにならないようブラシを使う。息切れが強い場合は,家族に洗ってもらう。
・大きな腹式呼吸とロすぼめ呼吸を入浴中継続する。
・動作はすべて呼気で,ゆっくりと行う。

●歩行
長く歩いても息切れを生じないように、呼吸パターンと歩行ステップを一致させる。
一般に閉塞性肺疾患患者は,呼気と吸気の割合を1:2で歩かせるようにし、その後,患者にあった呼吸の割合を見つけ、長い距離を息切れなしで歩けるようにする。

●階段昇降
歩行時のステップが基本となる。

昇りは呼気時のみでステップを進め、吸気時は足を止めて休む。このとき、後ろ足を膝伸展位でロックして体重を支える。前足は次のステップに乗せるだけで次のステップが始まるまで体重をかけないようにする。これにより、より少ない下肢の筋活動で体重の支持を行うことができる。
降りは、平地歩行と同様に吸気時も呼気時も足を進める。

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