呼吸理学療法の徒手的テクニック一覧と適応と禁忌
その適応と禁忌などをさらっとあげてありますので、ここでは覚えるにとどめて書籍や勉強会にて深く追求してください。
ちょっと見難い表になってしまいました。。。すみません。。
適応 | 禁忌・注意 | 効果 | 方法 | |
Manual Pressure | 胸郭の動きが少ない時 浅く早い呼吸 | 肋骨骨折 | 深くゆっくりとした呼吸 リラクゼーション | 上部あるいは下部胸郭に手を当て、中等度の圧を、好結果が現れるまで加える。 通常は30秒から2分間保持。 浅く早い上部胸式呼吸の場合は前胸部を30秒から1分間押さえる。 |
Squeezing | 痰・無気肺 呼吸音の低下した部位 浅い呼吸 胸郭可動域が小さい時 | 肋骨骨折 | 痰の移動 深くゆっくりとした呼吸 リラクゼーション | 目的とする胸郭(上部・下部あるいは部分的)に手を当て、呼気の間に内下方へ圧迫する。 |
Post Lifes | 浅い呼吸 背臥位が強制されている時 胸郭可動域が小さい時 | 脊椎骨折 | 後背底部の痰の移動や換気の促通 | 背臥位で下部胸郭の後方に左右より手を回し、吸気時に下部肋骨を持ち上げる。 また、一側後胸部に両手を入れ、指先を脊椎棘突起に当て、吸気時に挙上し、手掌で振動を加える。同時に手背、前腕でベッドを押し上げる。 |
Springing | 呼吸音の低下した部位 痰・無気肺 胸膜癒着 | 肋骨骨折 | 痰の移動 呼吸音の増加 虚脱部位の再膨張 | 上部あるいは下部胸郭に手を置き、吸気開始時に抵抗を加え、患者の抵抗を感じたら突然手を離す。吸気終末時には終了。 胸膜癒着を改善する時は体位療法と併用し、側臥位で上方の外側下部胸郭に行う。 |
Rotation | 体幹の可動域が低下している時 外科手術後 | 肋骨骨折 | 体幹・胸郭の可動域増大 深い呼吸 | 側臥位で腸骨稜と同側の肩に手を置き吸気時に骨盤を後方に捻り、呼気時には前方に捻る。 |
Bouncing | 浅い呼吸をしている 痰 | 肋骨骨折 | 深い呼吸 痰の移動 | 胸郭あるいは上腹部に手を置き、ボールをドリブルするように断続的に軽く弾ませるように圧迫する。 呼吸の促通の目的なら、吸気時に胸腹部を拡張を制限しないように圧迫を加え、Squeezingと同時に行うと効果的である。 また、痰の移動が目的ならば呼気時に行う。 |
Diaphragm Facilitation | 浅く早い上部胸式呼吸 | 腹部手術創 腹部膨満 | 横隔膜呼吸 深くゆっくりとした呼吸 | 手を上腹部に置き横隔膜に呼気のはじめにクイックストレッチを加え、呼気時は断続的に圧を加える。呼気時には呼気を促がすように軽い圧を加える。 |
Diaphragm Inhibition | 奇異呼吸 上胸部が陥凹して胸部の動きが悪いとき | 腹部手術創 腹部膨満 | 奇異呼吸の抑制 上胸部可動域の増大 | 手を胸郭から上腹部に当て吸気時に横隔膜に圧を加え抑制する。 |
Shaking/ Vibration | 痰、呼吸音の低下した部位 | フレイル チェスト 疼痛・骨粗鬆症 | 痰の移動 | 呼気時にのみ胸郭にゆったり振動を加える。その強さは患者の許容量による。 バイブレーションは侵襲が少ない。Shakinはバイブレーションより強く粗大な振動で粘稠痰に有効。 |
Clapping | 痰、呼吸音の低下した部位 無気肺 | 肋骨骨折 | 痰の移動 | 手をカップのようにして胸郭をたたく。 原則として呼気時にのみ加える。乳児の場合はⅡ、Ⅲ、Ⅳ指で小さいカップをつくるか、乳首や麻酔用の小さいフェイスマスクを使う。 |
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