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⑪心電図による心臓の梗塞部の判定と理学療法評価


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3)諸検査に基づく理学療法の評価

①心電図による梗塞部の判定
・心筋梗塞後の心電図変化は診断上もっとも有力な検査法であり、変化は発症から経時的である

・変化の特徴は発症直後ほとんどの場合T波の増高が出現し、梗塞壊死部位に面する誘導で認められる(持続時間が30分前後と短いので見逃されやすい)

・多くの場合はまず、著名なST上昇(数時間後)が認められる

・時間が経過すると、異常Q波(幅が0.04秒以上で深さがR波の25%以上)が出現してくる

・こうした変化は発症数時間~24時間以内に出現して徐々にはっきりした形になり、さらに時間が経過すると上昇していたSTは次第に低下して基線方向へと復帰する

・ST上昇が持続する場合は、梗塞部の心室壁が瘤状に突出して治癒した前壁の広範囲梗塞に多い

・T波は発症後数日からその終末部から陰転し始め、尖った対称性陰性T波(冠性T波)となる

・冠性T波はその後、次第に浅くなり、再び陽性T波に戻ることもある

・異常Q波の出現した誘導から梗塞部位を診断できる.下の表から異常Q波の出現誘導部位を確認することでほとんどの心筋梗塞の部位を診断できる
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②Forrestの分類による心機能の評価
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・IやⅡの軽症例ではブログラム進行上、問題となることは少ない

・.血行状態の不良なⅢやⅣの重症例ではプログラムの進行をゆっくりしたり、運動療法の開始時期を遅らせたりすることもある

・心不全の徴候としては前述した症状の他に、下の2つの表に挙げたものがある

・上の表は各心不全症状に得点が付けられていて、その総得点によって心不全の程度を評価できる

・上の表の自覚症状によって運動療法の適否判定ができる

③Killipの心不全重症度分類
Class 症状
Ⅰ :心不全の徴候なし
Ⅱ :軽度~中等度の心不全(ラ音聴取領域が前肺野の50%未満)
Ⅲ :肺水腫(ラ音聴取領域が前肺野の50%以上)
Ⅳ :心原性ショック
(血圧<90mmHg、尿量減少、冷たく湿った皮膚、チアノーゼ、意識障害を伴う)

④駆出率(左室駆出分画)心機能の評価 
・駆出分画とは、左心室の1回拍出量 ÷ 拡張終期容量 = 心臓のポンプ機能を現す指標の一つ
・駆出分画は左室造影から得られ、健常人では60~70%である
・50~60%未満の軽度障害患者では、心機能は良好なので復職は肉体労働でも支障はない
・30~50%未満の中等度障害患者の場合は、事務職であればほとんど問題ない
・30%以下の重度左室機能障害患者では問題が多い
・20%以下の患者では必要最小限の身辺活動を余儀なくされることが多い

⑤心拍数による心機能の評価
・下壁梗塞や後壁梗塞の患者では房室ブロックを合併しやすいために徐脈となることがあるので、12誘導心電図上にその有無を鑑別する必要がある

   ↓
右冠状動脈の後下行枝右心房、右心室
左冠状動脈の左回旋枝左心房、左心室側壁

・心不全などを合併するような重症心筋梗塞では、安静時でも100/分以上になることもある
    ↓
心筋の壊死により心ポンプ作用の減弱による1回拍出量の減少 →心拍数が増加

⑥血圧による心臓機能の検査
・心筋梗塞患者で収縮期血圧が100 mmHg前後以下に低下することが少なくなく、運動や活動でこの傾向が認められる
・心筋便塞による心拍出量の減少や、頻脈と血管拡張剤の投与が影響していると考えられる

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