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大脳辺縁系の機能と働き[解剖学]


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大脳辺縁系の機能について、今日はザッと簡単にわかり易くまとめて説明したいと思います。
その内容は、大脳辺縁系と運動・本能行動、感覚機能の関係性、自律神経機能、そして、記憶についての総括です。

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(1)大脳辺縁系と運動機能
辺縁系のうち前頭葉および側頭葉に接続する部分を刺激すると噛みくだき、のみ下し、発声(情動言語の)などが起こり、掴みかかったり逃げたりするときような独特の姿勢をとる。

これらの運動は運動野刺激の場合にみられる運動のように敏捷な局在性のものではなく、おおまかな四肢全体の運動で、本能行動の発現に関与している。



(2)大脳辺縁系と感覚機能
辺縁系は少なくとも嗅覚の形成に重要な部位であるが、その他の感覚、とくに判別性の乏しい原始的な感覚、たとえば痛覚、臓器感覚、性感覚、などの形成にも重要な部位とされている。これらの感覚は本能すなわち食欲、性欲、群居欲などの形成に関与している。



(3)大脳辺縁系と自律機能

前頭葉および側頭葉に接続する部分を刺激すると涙分泌、唾液分泌、瞳孔散大、立毛、心臓血管系の変化、呼吸運動の変化、排尿、排便運動が起こる。

頭頂葉および後頭葉に接続する部分を刺激すると性運動、たとえば勃起が起こる。
要するに自律機能の高位中枢である視床下部に対してさらに高次の統合を行っていると考えられる。この意味で辺縁系は内臓脳と呼ばれる。


(4)大脳辺縁系と情動と本能の形成
本能的欲求の形成に伴い、行動が起こされ、その結果欲求が満たされれば快感が生じ、満たされなければ不快感を生ずる。

視床下部腹側核の刺激によって情動行動、たとえば見かけの怒りが表出されるが、さらに複雑な怒りや恐れに基づく攻撃行動(闘争)や逃避行動は辺縁系の統合による。


この意味では辺縁系は情動脳とも呼ばれる。単純な情動行動に留まらず、さらに運動系や自律系の広汎な身体表出を伴う複雑な行動として統合されたものが本能行動である。その代表的なものは摂食行動と性行動(交尾行動)である。

dainouhenenkeeeee一般に本能行動は最初の段階は探索行動であり、環境次第でいろいろに適応し変化に富んでいる。多くの動物は餌や交尾の相手を求めるには、長いこと探しまわらなければならないし、外界の刺激に対して敏感に反応するようになっている。


これに対して次の段階である欲求の達成される段階は完了行動であり、摂食動作にしても交尾動作にしても、きわめて短時間に終わり、紋切りの型のパタンをもっている。

本能行動が完了したあとは欲求充足の状態となるが、このとき動物は外界に全く無関心となって休息し、眠ることさえある。欲求充足によって脳全体に内抑制が及ぶためである。


(5)大脳辺縁系と記憶に関わる部位
海馬や側頭葉の損傷によって記憶障害が起こることは早くから知られていたが、海馬の両側切除を行った患者については、古い記憶は損なわれず、新たに記銘することが困難になった。

種々の情報の記憶には脳のそれぞれの部分が関与していて、海馬や側頭葉はそれらの記憶を保持したり、想起させたりするのに必要な部位であるらしい。

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