ギランバレー症候群の症状とリハビリ(作業・理学療法、内科) - +医療従事者と患者の広場+ ~看護師や作業/理学療法士etcの国家試験/解答速報、病気/怪我の治し方まで+

ギランバレー症候群の症状とリハビリ(作業・理学療法、内科)


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●予後
・一般的に予後良好の疾患といわれていた(多くは6ヶ月以内に自然治癒するとされていた。
・しかし、重症例では呼吸不全、自律神経失調を呈して死に至る例もある。
・回復に著しく時間を要し重篤な機能障害を残す回復遷延型も存在するため、リハビリテーションの立場からは決して予後が良いとは言い切れない。

●予後不良因子
多くの研究者がさまざまな予後不良推定因子を挙げている。
①発症時および極期における麻痺の重症度:重度の運動麻痺、呼吸筋麻痺(人工呼吸器が必要な者)
②極期の期間、または回復開始までに要する期間の長さ
    この①と②については予後不良因子として重要視されている。
③急性な発症:発症からベッド臥床までの期間(4日または7日以内)
④40歳または60歳以上の高齢者
⑤筋萎縮の出現(発症後28日以内)
⑥脂質抗原に対する抗体値(GM1抗体の上昇)
⑦発症後14日以上経ってからの血漿交換療法開始
⑧発病1ヵ月後、起坐・起立不能、握力の回復なし
⑨発病2ヵ月後、起立不能、握力の回復なし
⑩症状固定期間1週間以上
⑪重症度分類:4日以内にgrade4以上
  [参考]:重症度分類(THE GUILLAIN-BARRE STUDY GROUPによる)grade
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0:健康
  1:わずかな兆候あるいは症状
  2:歩行器や介助なしで5m歩行可能
  3:歩行器や介助があれば5m歩行可能
  4:臥床もしくは車椅子(歩行器や介助があっても5m歩行不能)
  5:少なくとも1日の一部で、補助換気を必要とする
  6:死亡
⑫1週間以内に極期に達する
⑬入院時の感染
⑭軸索変性所見が、神経症状発症2週以後に広範かつ高度に認められる:
     M波振幅の低下および消失(1mV以下または正常の20%以下)
⑮先行感染として下痢症状の存在
⑯球麻痺

●内科的治療
 (1)血漿交換療法
    ・現在、GBSの急性期の治療としては第1選択
    ・透析により自己抗体(免疫グロブリン)を除去する
 (2)免疫グロブリン大量療法
    ・正常な免疫グロブリンを静脈内注射→投与された免疫グロブリンが自己抗体を中和
 (3)副腎皮質ホルモン
    治療法が確立されていなかった頃には使用されていたが、現在は効果が否定されている。

●理学療法・症例の重症度、経過、病期に対応して計画されなければならない。
・特に急性期においては、廃用性症候群を極力予防しつつ、過用性筋力低下・過用性損傷・過負荷による神経症状の再発、再悪化に注意を払う必要がある。
・治療にあたっては軽い運動から始め、休息を入れて、低負荷と反復(短時間の運動を頻回に行う)を原則とする。
・疲労感や痛みが翌日まで残らないようにすることが必要である。
●時期の分類
①麻痺期→麻痺が進行し四肢麻痺、呼吸筋麻痺が続く時期
②回復期→随意運動が出現し徐々に回復する時期
③安定期→四肢末梢の一部を残して麻痺がほぼ回復し、体力・持久力の回復が期待される時期

●目標
①麻痺期→二次合併症の予防
②回復期→可能な限りの筋力の回復
③安定期→体力の向上、応用動作の獲得と早期社会復帰 … 自己抗体減少

●運動療法
①麻痺期→関節拘縮予防のための他動的関節可動域訓練
呼吸器合併症予防のための肺理学療法(胸郭モビライゼーション・体位排痰法等)
起立性低血圧予防のための座位訓練
麻痺筋に対する電気刺激
伸張痛に対する温熱療法(ホットパック等)

②回復期→バイオフィードバックを利用した神経筋再教育訓練
筋力2:自動介助運動
筋力3以上:自動運動、抵抗運動と進める
      *過度の運動負荷による筋疲労には注意
立位訓練:ティルトテーブル~長下肢装具での平行棒立位へ
歩行訓練:長下肢装具での平行棒内歩行~短下肢装具での松葉杖歩行訓練へ

③安定期→長距離歩行
応用歩行訓練
体育などを利用した体力強化、持久力強化訓練

●作業療法
回復期に座位可能となれば、上肢筋力2の時期にアームバランサー、BFOを利用して、筋力強化、神経筋再教育を兼ねた摂食動作などのADL訓練、机上での手作業訓練を行う

●装具療法
・手内筋萎縮→短対立装具
・下垂足→プラスチック短下肢装具
・回復期初期→電動車椅子
・歩行困難な時期→車椅子訓練

●社会的リハビリテーション
・安定期→早期社会復帰へ向けてケースワーカーの積極的なアプローチ

●在宅生活の指導
・ストレッチ→麻痺が四肢末端に残存したとき手指の屈曲拘縮、尖足拘縮予防のため

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