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院内感染の感染経路別の予防と正しい手洗い方法と効果


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MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)をはじめ、この時期にも報道が多々ある院内感染について、少し触れておこうと思います。

実際、院内感染など起こしてしまって訴訟や廃業に追い込まれるパターンもありますし、対策委員会の設置の義務付けなどあるのもご存知ですか???

で、病院経営者さんも直接的に関わる事はないから、と放置しすぎない方がいいでしょう。うちは・・・・・・・・・

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院内感染予防に関する全般的基本事項

院内感染の定義は?

 「病因における入院患者または外来患者が、原疾患とは別に新たに罹患した感染症、または医療従事者が病院内において罹患した感染症」と定められている。

感染経路(伝播方式)と予防対策

内因性感染症を予防することは難しいが、何らなの経路によって外因性に感染を生じる疾患に関しては、感染経路を一次感染経路と二次感染経路のそれぞれについて十分念頭に置き、同時に微生物の性質をよく理解すれば、感染予防対策は的を射たものになる。



感染を成立させる要因
①病原体
②宿主の免疫(感受性)状態
③感染経路(微生物量)

・・・の3因子が挙げられる。

*病原体と宿主因子をコントロールすることは通常困難であるため、感染予防対策は、まず感染経路の遮断に向けられなければならない。

  感染媒体 主な疾患 対策の一例
空気感染 蒸発物の小粒子残留物。空気の流れにより拡散する。 結核、麻疹、水痘、レジオネラ肺炎(一次感染) 特別な空気の処理
換気が必要
(陰圧)個室使用
ユニバーサルプレーションの実施

飛沫感染 微生物を含む飛沫が短い距離(1m)を飛ぶ。飛沫は床に落ちる。 髄膜炎 手洗いと手袋
肺炎(ジフテリア菌、マイコプラズマ、百日咳菌)による感染症 プラスチックエプロン(マスク・ゴーグル)
ウイルスによる感染症(アデノウイルス、インフルエンザウイルスによる感染症、流行性耳下腺炎、風疹) ユニバーサルプレーションの実施
  清掃
接触感染 直接
接触
感染
直接接触して伝播。
皮膚同士の接触。
患者ケアの時など
消化器、呼吸器、皮膚あるいは創の感染症、又はコロニー形成MRSA、VRE、大腸菌、O157感染症など 手洗いと手袋

プラスチックエプロン(マスク・ゴーグル)

ユニバーサルプレーションの実施
環境内に長期間生存し、微生物量が少なくて感染する疾患
伝染性が高い皮膚疾患
ウイルス性出血性感染症
間接
接触
感染
間接的に感染源が何かを介して伝播
患者ごとに交換されない手袋など
一般担体感染 汚染された食品、水、薬剤、装置、器具によって伝播 食中毒 担体の洗浄
器具などからの感染症 消毒・減菌の実施
  食品における調理法
病原菌媒介生物による感染 蚊、ハエ、ネズミ、その他の害虫によって伝播 マラリア、黄熱病、日本脳炎、発疹チフス、ワイル病、フィラリア症など 昆虫対策
清掃

※ユニバーサルプレコーションの考え方

 ユニバーサルプレコーションは、主にHIV流行予防のための「血液注意」として、特に医療従事者の保護を中心に考え出されたものである。

手洗いの目的


【手洗いの効果】

医療従事者の手指を介した交差感染から患者を保護する。

未固定の病原体から医療従事者を保護する



【手洗いの原則とポイント】

手洗いは原則として「一処置一手洗い」である。一回の医学的処置に際して一回ごとに手洗いをしなくてはならない。


同じ手洗いでも石鹸と流水だけでよい場合と消毒剤を使用した方がよい場合がある。

また、処置前に必要であったり、処置後に必要であったりもする。医療従事者自身が何のために手洗いをしているのかを考えからが、目的に応じた方法で効果的な手洗いを行うべきです。

 

・手洗いのポイントと注意点
①手洗いは日頃から練習しておく。
②水が跳ねないように注意する。
③手洗い後、手を完全に乾かす


 

手洗いの種類

●日常手洗い

日常手洗いでは、石鹸と流水による手洗いである。

例えば、食事の前やトイレの後や通常の看護の前後などに行なう手洗い。日常手洗いはもっとも基本的であり、すべての手洗いはこれが原点となる。


*石鹸と流水でよい場合
(液体石鹸が望ましいが、やむを得ず固形石鹸を使用する場合は、乾燥させるように心がける)

①出勤したとき

②食事をするとき

③トイレの後

④見た目に手が汚れているとき

⑤無菌操作を伴わない通常の診察や看護の前後

⑥一般清掃後

⑦手袋を外したとき

⑧その他(例えば、喫煙した後など)


●衛生的手洗い

衛生的手洗いは、消毒剤と流水による手洗いで、医療現場で無菌操作時やその他手指消毒を目的として行なう手洗いである。


*消毒剤による手洗いが望ましい場合
(汚れの程度がひどい場合は、消毒剤を使用する前に石鹸と流水で洗っておくとよい)

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有機物(つまり汚れ)が付着した状態での消毒剤の使用は、効果が低い。

①患者さんと密接に接触する診察や処置の前後

②カテーテル、IVH処理、気管内吸引、包帯交換、侵襲的手術などの無菌操作を行なう前後

③体液や、体液で汚染された器具・器械を取り扱った後

④汚れたリネンや感染症患者のリネンを取り扱った後

⑤清潔病室・隔離病室の入退室時

 これは、ユニバーサルプレコーションを実施する際の手袋の着用と密接に関係している。

*日常手洗いも衛生的手洗いも、手指に付着している微生物を十分に消毒、除去するためには、30秒以上の手洗い時間が必要である。



●手術時手洗い

手術時手洗いは、消毒剤と減菌水による手洗いで、手術に際して時間をかけて行なう。


【手洗いの順序】

①流し栓をしないで流水で洗う。

②手洗いミスの多い指先、指と指の間、手指及び親指に注意し、手指全体を強くこすり合わせて洗う。

③手の高さは腕よりも低くして、指先から水が前腕部に流れ落ちるようにする。

④衣類や床に水がはねないようにする。

⑤洗い終わったら、ペーパータオルを使用し両手を十分に乾燥させる。

⑥手首か肘を使って蛇口を閉める。もしくは、ペーパータオルを使用して蛇口に直接接触しないようにして閉める。

*爪は普段から短く切っておく必要がある。

手洗いのミスが生じやすい部位

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